ちょっとブレイクタイム…

3/35
前へ
/776ページ
次へ
歩実は蒼空に話し掛けるタイミングを計っていたが、いつも蒼空の近くにいる上園が邪魔だった。 (上園君って言ったかな?いつも蒼空君にくっ付いてるわね…) 放課後になりいよいよチャンスが来た。クラスには倖田蒼空と歩実、それに上園しかいなかった。 歩実は意を決して蒼空に近づいた。 「蒼空にお客さんだと?さてはさっきの蒼空のプレーを見て…」 蒼空は苦笑しながら上園の話しを遮って言った。 「そんなんじゃないよ。だいいち、野球のテストはパッとしなかったじゃないか?」 上園は急いでカバンを持って教室を出て行った。 「なかなか可愛い娘じゃん。ではお邪魔虫は消えるよん」 意を決した歩実に蒼空が話し掛けてきた。 「君はさっきグランドにいた…」 「覚えてくれていたんだ?あたしは野球部のマネージャーになった秋山歩実です。あなたは倖田蒼空君でしょう?」 歩実が蒼空の名前を言うとキョトンとした顔をした。 「そうだけど。それで、秋山さんがぼくに何か用?」  
/776ページ

最初のコメントを投稿しよう!

694人が本棚に入れています
本棚に追加