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最終章 春
……。
…………。
この季節、なぜか、思い出したように連日、雪が降る。
今日はバレンタインデーだった。
マンションに近づいたとき、オートロックのドアから人が出てきた。
軽い挨拶を交わし、エントランスに入る。
宇佐美は、いまごろなにをしているだろうか。
手作りチョコレートでも本気で作っていたら、笑える。
エレベーターを登り、部屋の前に立つ。
インターホンを押す。
ピーンポーン
ハル「はーい!」
部屋のなかから、うれしそうな少女の声。
ハル「早かったですねぇっ」
どたばたと玄関に駆け込んでくる。
早く、会いたかった。
待ち遠しい。
換気口から、なにやら甘い香が漂ってきている。
ハル「いま、開けますよー」
ドアがゆっくりと開いた。
そこには、どこか懐かしくすら思える少女の顔があった。
お帰りのキスでも期待していたのか、目を閉じていた。
おれは、ドアの隙間に足を挟み、言った……
このゲームのキャッチフレーズは「命をかけた、純愛」エロゲと言うより泣きゲーだと思うww
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