†お茶会†

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*** 頬をくすぐる何かの感触に目を開くと、一面の茶色が目に入った。風が強く吹き付けて、少し寒く感じられる。 あれ……私、何してたんだっけ……。 そう思って、身体を起こした瞬間、悲鳴を上げた。 高い上空を飛んでいたから。いつの間にか夜が明けていて明るく、綺麗な景色が流れていくけど、今は感動してる暇なんかない。 “気が付いたか?” 「え! グリフォン!?」 ふわふわな毛と茶色の羽の持ち主はグリフォンだったようだ。 少し安心して、私は口を開いた。 「ねぇ、私なんでグリフォンの背に乗ってるの?」 “ああん? 覚えてねぇのか。チェシャが行った瞬間、勝手に気絶しやがったこと” 嗚呼、そういえば激しい頭痛がして、意識を手放した気が……。 グリフォンの言葉に納得しながら、鷲の頭をじっと見つめた。 「ねぇ、グリフォン……私、夢を見た気がするの。物凄く懐かしくて、幸せだった頃の……」 バサッと力強く羽ばたきを一つしてから、グリフォンは応えてくれた。 “……温かい記憶だな” 言葉の真意はわからなかったけれど、少し嬉しげで寂しくて切ない声だった。
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