泡の月-still-

序章

19年に一度

その国には

白い太陽と赤い月が

同じ空に昇る三日間がある

対極にあるべきものが

同時に現れる時

それは何かの始まり

それは何かの終わり

変化することを頑なに拒む

この国の人々は

その三日間を酷く恐れた

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