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稽古が終わり、意気消沈の徠絆兄に恋絆兄が声をかける。
「お酒飲むのも遊ぶのも結構だけど、ほどほどにしないと」
「わぁってるよ、今朝はあれだ、予想外に拾いもんをしちゃったんだって」
徠絆兄はそう言って大きく溜め息つく。
「よし、片付け終わり!トイレ行きたいから先行くよ」
徠絆兄の話も聞きたかったけど、それよりもトイレが先だ。
「ふぅ」
トイレを出て、部屋に戻って着替えようかと階段に足を掛けた時、お風呂場の方に人の気配を感じた。
志絆兄達の気配ではない。
何より道場から戻ってきたのなら、何かしら声や音が聞こえるはずだ。
それらはなかった。
なら、今風呂場にいるのは誰だ?
(まさか泥棒?)
自分の気配を消して、そっと脱衣場のドアを開けようとした時、中からドアを開けられた。
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