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パンっと自分の頬を叩く。 現代に戻ってきてからもう一年が経つ。 いい加減に気持ちを切り替えなきゃいけない。 「さてと」 いつものように袴に着替える。 その理由は朝練があるから。 家は曾祖父の代から道場をやってる。 始めは剣道だけだったらしいが、総合的な強さを求めたいと父の代から簡単に言えばなんでも有りの武術に変わったようだ。 なので、私達兄弟は生まれた時から世界各国色々な武術に触れている。 一階に下りて朝の支度が終わった頃、のそっと目の前に陰が出来た。 「おはよ、徠絆兄」 目の前にいたのは三男の徠絆(ラキ)。 歳は私より三つ上だから、22歳。 私と一緒でもともと色素が薄くて茶色い髪をしている。 「おぉ」 がっつり眉間にシワ寄せて、低音ボイスはいつもの事。 徠絆兄は、私以上に朝に弱い。 それを知らない人は、絶対睨まれてるって感じると思う。 朝練が終われば、いつもの顔に戻るんだけどね。
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