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そして、自分に突き刺さる視線にはっとする。
恋絆兄はやれやれといった感じで、徠絆兄はにやにやしてるが、志絆兄だけ怖い顔をしている。
「そんなことより!」
志絆兄がバンッとテーブルを叩く。
「お二人のご関係はっ!?」
なんで敬語?と突っ込む徠絆兄を無視する志絆兄の目は何故か鬼気迫るものがあった。
「え、えーと」
改めて聞かれると、なんて答えればいいんだろう。
「許嫁だ」
口ごもる私に変わって政宗がはっきりと言い切った。
その言葉に兄達はもちろん私も固まった。
い、許嫁って、婚約者ってことだよね。
まぁ確かに正室にするって言われて、私もOKしたんだっけ。
あれがプロポーズなら、受けた私は許嫁で間違いではないのか。
「そう、婚約者……です」
うっわぁ、志絆兄が明らかに怒ってる。
額に青筋が浮き出てる。
そりゃいきなり戦国時代から来て云々の、婚約者ですって言われても簡単にそうですかとは頷けないよね。
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