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…
……
………
「なるほど…」
そういうことだったのか…
どうやら玉木さんはひっくり返った、車を起こしたいとのことだった。
そんなの僕なら諦めるけど、玉木さんにとってこの車は、超気に入っていて、まだ超ローンが溜まっているから、諦めるのは嫌だという。
仕方ない…
「やるだけ、やってみましょう…」
「ほんとに!?ありがとうケツジ君!!」
表情では笑っているけど、心の中では100%無理だと思っていた。
それから20分後…
やっぱりいくら力を振り絞ってもピクリとも動く気配がない…
これじゃ、無駄に体力を消耗していくだけだ。
そろそろ諦めさせないと。
「玉木さん、やっぱり無理ですよ。諦めましょうよ。」
「いや、でも……」
玉木さんは悲しそうな顔をした。
けど僕だってこんな無理な事はもううんざりだ!
どうやってしてでも諦めさせなきゃ…!
「玉木さん、初対面だから言いたくないけど、これはどう考えても無理です!!諦めてください!」
「だって、この車は…」
はぁーもうなにを言っても無駄らしい…
これは一発、喝をいれないと…!
「ガキじゃねぇんだからそろそろ諦めろよ!無理に決まってんだろ、こんな事!!なんだお前はバカなのか?ちょっとは考えろアホ玉田!!」
その言葉で、なにかが吹っ切れたのか、玉木さん腕を止めた
しかし、何も喋らない…
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