死因裁判局正死審判課

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『――グェント局長?――』 「……あ、はい」 どうも内線を繋いだまま、尚且つ上半身が机に突っ伏した状態で呆けていたらしい。 しまった、恥ずかしい所を見せ――いや、電話越しだから見えないか。 待てよ、人によっては内線でも画像が見えるようにしていると聞いた事があるような。 あ、でも最初地獄行記録管理課なら管理課長はティートだからそんな事はしな―― 『――グェント局長、ちゃんと話を聞いてますか!!!――』 「……すいません、聞いてませんでした」 内線本体から拡張された唐津の大声が発生し、またも呆けていたグェントの耳を突き抜けてダイレクトに脳を揺さ振った。 拡張されているにも関わらず、実にクリアな音質を発するこの内線にはいつも感心させられる。
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