天才

5/16
前へ
/28ページ
次へ
否定をしなかった。 ガルシアが笑ったのを見た瞬間、ロイは地面を蹴った。 一気に距離を詰め、今度は切れる剣を腰の柄から取り出した。 取り出した勢いのまま殺気を撒き散らし、切りかかる。 ロイの剣はガルシアの体を捉えることは無かった。上半身のみをヒョイと動かし、あと数ミリのギリギリでかわす。 動かしていなかった下半身は、ロイの腹をめがけ蹴りが放たれる。 「いって!」 完全に避けることは出来なかった。 バックステップで威力を軽減し、痛い程度で済んだ。 「ハハッ、やるじゃねぇか。 前は今ので終わっただろ?」 成長したのは自身でも、確信出来るほどの努力はしてきている。 だが、ここは年の功が未だ圧倒的に上をいく。 ケラケラ笑いながら最低限の動きで、確実にロイの剣は避け、攻撃は当てている。 全て手抜きのため、ダメージは少ない。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加