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複数回、剣が空を斬ったころ、後ろで呪文の詠唱をしていたカイ。
ようやく、詠唱が終了した。
ようやく、とはいえ今の戦闘はハイスピードで、実際五秒もかかってはいない。
「ボルトランス!」
そう叫んだカイは、右手の平を天井に向け、挙げた。
その手の先には、バチバチと音を立てている黄色い槍があった。
「行け!」
手の動きに合わせ、槍はガルシアに向かって飛んでいく。
剣を振っているロイはそれに気付き、それでもなお攻撃を続ける。
そして、ロイに気づけることがガルシアに気付けないわけはない。
雷の槍と自分の間に、丁度ロイが入るように動きなおした。
そのまま進めばロイに直撃するが、構わずカイは槍を進める。
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