天才

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「ハッハ 残念だったなぁ。」 軍部司令官とは、その軍でのトップクラスである。 上には、二人しか立つことはできない役職。 無論、実力も伴っている。 小さいとはいえ、国のベスト3に入るガルシアに、子供である二人に勝てる道理はなかった。 ただ、今の戦闘は訓練でありその相手も殺そうとしても死なないような相手。 加減や遠慮が必要性をなさないガルシアを相手に、ロイとカイはにやけていた。 軽い戦闘狂に近いロイと、戦闘に関しては同年代で比類なき才能をもつカイ。 二人のセンスは、考えより直感が先行する天才型だった。 直感での行動の途中に、考えを付け加える方法をとっていた二人に作戦はいくらでも作り出せる。 それはもちろん時間をかけて作り出したものよりは質が悪いものが多い。 確実に仕留めつつ、相手を殺さない加減は、今の二人には不可能だ。 だが、相手にその必要性がない時にはかなりの効果を発揮する。
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