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俺が古びたランプを擦ると、突然巨大な影が出現した。
「我はランプの精霊なり。このランプを擦った者の三つの願いを……」
どうやら願いを叶えてくれるランプの精らしい。なんて運が良いんだ。
「まずは金、一生遊んで暮らせる金を俺に寄越せ!」
ランプの精は静かに頷く。
「次に女だな。世界中の女を俺の物にしてくれ!」
ランプの精は静かに頷く。
「最後は不老不死。これで、何不自由なく遊んで……」
ランプの精は何度も頷いてから、こう言った。
「それがお前の三つの願い、か。うむ、頑張って叶えるがいい」
そして、巨大な影はランプへ消えていく。
擦った者の願いを、それがどんなに無謀な物だとしても三つまで聞いてくれる……ただ、聞くだけだが。
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