最期の景色

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少年が少女の死を確認したかは誰も分からない。 ただ、少女に寄り添うようにして動かなくなっていた。 少女が最期に見た景色は、あまりにも汚れていて灰色の世界だった。 少年が最期に見た景色は、あまりにも脆く崩れていく世界だった。 ただ二人は最後にお互いを見て、こんな世界でももう一度生きてみたいと思った。 これはある時代の一つの物語。 名も語らうこともなかった、純粋で無垢な二人に名はない。 END
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