運命の日

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少女の名前は語らない。 14歳の彼女を過酷で残酷な日が迎えに来た。 『魔女を捕らえよ。』 少女の家に入ってきた男達は、有無を言わさず少女を手荒く捕まえた。 見ている家族は涙を流す。 母親だけが男達に立ち向かう。 『魔女を助けるのは魔女しか居ない。この女も捕らえよ。』 無情にも男の声が家の中に響き渡る。 抵抗しようものなら、鞭で背中を打たれ声にならない叫びが街にこだました。 隣に住む家の女は、その光景に恐怖を感じるも心の何処かでは自分じゃなくてよかったと思っただろう。
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