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愕然とする、ただ単純に足を止めたのでは無い。
軽く肩で呼吸を整えながら早苗は混乱した頭を整理する。
そう、そこは最早、何時もの会社の玄関では無かった。
至るところには鮮血が飛び散り、床には詰め所を原点に夥しい血だまりが出来、そこに浸かるように…
ニンゲンノニクヘン…
「うぇぇ…」
刹那、喉奥が熱くなり、今朝食べたものと胃液が逆流してくる。
日本では有り得ない凄惨な光景、だが今目の前にそれはあった。
そして。
その血だまりの中心、一人立ち尽くす人物。
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