appear

3/8
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
僕はこんな状況は知らない。 何故? どうして? こんな場所に? こんな状況に陥る可能性? 提示も、示唆も、勿論された覚えなどない。 整理出来ずにいると――再び男は言う。 「おいてめぇ、聞いてんのかよ? この子がどうなっても良いのか?」 この子? 僕は前に向き直った。 目に映ったのは 「……ッ!!」 少女。 黒く艶やかなセミロングの髪に、細い腕、細い体。 白い、純白のワンピースを着た、幼い女の子。 つまりは人質。 最低な野郎め。 言いようの無い憤りを感じた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!