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そろそろ行かないと、という健人さんの言葉で喫茶店を出た。
「なんか今日はすみませんでした。お仕事中だったのに…。」
「いいえ。今日はとってもいい日になりました。またお会いしたいですね。よろしければ、僕がバイトしてる店にも寄ってください。花屋ですけど(笑)。」
「はい、わかりました(笑)。」
それじゃ、と言って別れようとすると、健人さんが小声で話しかけてきた。
「たぶん…勘違いじゃないと思いますけど…。」
「はい?」
「兄と…同じですか?」
それは、男を愛する部類なのかと聞いていた。
別に、惚けてしまえばそれで済む話なのだけど、何故か…
「たまたま…そうなっただけです。」
と言ってしまった。
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