71人が本棚に入れています
本棚に追加
「兄も…そうでした。」
「えっ?」
「普通に女の子を好きになったこともあったんです。振られましたけどね。」
そう言って健人さんは遠い目をした。
「いつも傍にいてくれたのが…彼でした。ずっと親友として傍にいたんです。いつから恋人になったかは知りませんけどね。」
「そうだったんですか…。でも、なんで気付いたんですか?僕のこと…。」
「不自然ですよ。男同士で夜景を見るためにわざわざ夜の公園に行くなんて…。夜景を見るなら、彼女でしょ?(笑)」
「ああ…そうですよね…。ばれちゃってたのか。誤魔化せたと思ったのに…。」
「僕は兄をみてたんですよ?分かりますよ。それじゃ、本当に時間なので失礼します。」
「あっ、はい。それじゃ、また。」
健人さんは会釈をして花屋さんへ戻っていった。
最初のコメントを投稿しよう!