第1章

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「健人くんならね、バイトが休みでも、この店の前を通るんですよ。」 「そうなんですか?」 「大学へ通うのに、この通りを抜けて行くんです。健人くん、ちょうど便利だからここでバイトしてるんですって。お花も好きみたいだけどね。」 話好きな人みたいで、俺が健人さんの友達だと勘違いして色んなことを話してくれた。 「今日はまだこの前を通ってないから、そろそろ来るんじゃない?」 「そうなんですか?」 「いつも挨拶だけはして行ってくれるから。だから分かるの。よかったら、ここで少し待ってみたら?もしよければだけど…。」 「じゃあ…少しだけ…。いいですか?」 「もちろんよ。」
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