第1章

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自分の住んでる街だけど、あまり行ったことがないところっていうのも結構あって、よく歩く通りと一度も歩いたことがない通りがある。 今日はなぜか、その、一度も歩いたことがない通りを歩いていた。 自分でもよくわからないんだけど、なにかに誘われるようにして、そっちの通りに足が向いた。 “へぇ~。こんな店があるんだ…。” 決して華やかな通りではなくて、生活に密着した地元感溢れる通りだった。 お肉屋さんがあったり、魚屋さんがあったり、花屋さんもあった。 花を眺めながら、何気なく通り過ぎようとしたとき、どこかで会ったことがある花屋の店員がいた。 “あれ?…えーっと…。あっ!!嘘!?” だって…。 だって…。そんなはずないって!! どうしてここにいるんだろう!?
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