第1章

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「公園にはよく行くんですか?」 「ええ。ほぼ毎日。」 「毎日?」 「はい。」 「理由は…聞いてもいいかな?」 「猫です。」 「猫?」 「はい。家で飼っていたんですけど、兄があんなことになってからいなくなってしまって。何気なくあの公園にいったらいたんです。何度も連れて帰って来るんですけど、その度にいなくなって。公園に行くといるんです。あんなちっちゃい体で遠いと思うんですけど。」 あの公園で猫って言ったら、あの猫しか見かけないけど…。まさかね…。 でも…聞いてみようかな? 「もしかして…ミュウっていう猫ですか?」 「え?ミュウを知ってるんですか?」 やっぱりあの猫、ミュウっていうんだ。
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