女王様こと宇佐美先輩

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「な、なんの用なのっ?!」 ふいに俯いた顔をあげ、そう尋ねる宇佐美先輩の顔がまだ赤いので大丈夫かなと心配になる俺。 「顔真っ赤ですよ?大丈夫ですか?」 そっとおでこに手をあててみるとさらに顔を赤くして手を叩き落とされてしまった。 「あっごめ…!べ別に嫌だった訳じゃなくて…ちょっとびっくりしたから」 「いえ、こちらこそ。びっくりさせちゃってごめんなさい」 「…で、なんの用なわけっ?」 「いえ特に用はないんですけど、先輩があんまり可愛いからつい声かけちゃったんです」 にこ、と笑いかければ、分かりやすい程顔を赤くそめる宇佐美先輩。 褒められなれてないのかな? もうこれ十分にナンパ、だよね? と後ろに隠れている陸に一瞬振り返って口パクで"おいで"と言えば陸がほうけた顔をパッと切り換えて頷いた。
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