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お昼の時間がやってきた。
俺が陸のことをまだコソコソ悪口を言う人に「こらっ」と怒ったりしたけど、陸自身はあまり気にしていないみたいだ。
「芽伊ー。飯行こうぜ」
「うん。陸も行こ」
「‥いいんですか?」
「もちろんっ、な。雷斗、琉季、聖」
雷斗と琉季て聖はどこか不満そうだったけど了承してくれた。
クラスのみんなもちょっと不満そう。
なんで?うぅーん。
「ここが食堂かよ?!‥ですか」
「大きいよね、俺も初めて見た時は驚いたよ」
食堂に俺らが入るとざわめきが食堂に響いた。
「聖さまああ!」
「きゃー!琉季様ああ」
「雷斗くーん!!」
「芽伊様ー今日もお美しい!!」
「てかだれあのオタク!」
「芽伊様達が汚れるだろう!!」
なんで、そんな事言うんだろう。
陸と一緒に来たのは失敗だったかも。
陸に嫌な思いをさせちゃった。
「陸、ごめんね‥」
「芽伊が謝ることじゃねぇよ!です。あーもう敬語苦手だ!」
「なんでみんなの前だと、敬語なの?敬語じゃない方が、俺、好きだな」
ふふ、と笑って言えば、陸が赤くなって俯いてしまう。
「あ、ここ空いてるぞ」
琉季が探してくれた席に座り、陸にメニューを渡すと陸は照れくさそうにさんきゅーな!と笑った。
「なんでわざと敬語にしてたんだ?」
水を啜りながら聖が聞くと、陸はあーっと困ったように頭をかく。
「見た目に合わせようかなって思ってさ」
「ふーん」
自分で聞いたくせに興味なそうな聖。
それぞれ頼んだやつが届いて俺はウェイトレスさんにお礼を言い、はしを割った。
ちなみに俺が天ぷら定食、陸がラーメンにカレーライス、聖が和風定食に、雷斗がから揚げ定食、琉季がオムライス。
琉季がオムライスとか可愛いよね。
怒るから言わないけどっ。
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