王子様は狼でした

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ーーーーーー ーー ところ変わって聖の部屋。 俺は授業が終わると寮内のスーパーで買い物をして、聖の部屋にやってきた。 聖は思ったより弱っていて、ご飯も食べれないと言うので、俺はおじやを作ってみた。 「はい、おじやなら食えるだろ?少しくらい食べないと薬飲めないよ?」 「…芽伊が…あーんしてくれたら、食う」 クールな聖がそんなことを言うので、今は眼鏡を外していることもありなんだか、別人に見えてきた。なんか…可愛い。 甘えてるのかな? 風邪の時って人肌恋しくなるもんだしね。 「いーよ?はい、あーん」 (もぐ) 「ん。旨い」 笑顔になった聖に俺も笑顔になる。 眼鏡をしてないからか、すこし子供っぽい笑顔がなんだか可愛い。 「よかった。はい、もうちょっと食べような。あーん」 「ん」 しばらくあーんを続けて聖はおじやを半分くらい食べてくれた。 「じゃあ薬飲もっか?」 って薬と水を渡すと聖は受け取ろうとしない。 聖は俺をニヤリと笑って俺の手首を掴んだ。 「芽伊が口渡ししてくれんだろ?」 初耳です。
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