可愛い系男子は肉食系

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「ふ、あ」 ゆまが部屋を出ていった後も耳元で囁かれた言葉が頭から離れなくて、俺は赤くなっているだろう頬に手を当てて俯いた。 ゆまに好きだなんて言われたの初めてだな…。 ゆまみたいな美少年が僕の親衛隊隊長をやってくれてるだけでも信じられないのに。 囁かれた甘くて少し掠れた声がまた頭でリピートして顔が熱くなる。 べ、別にそーいう意味じゃないって分かってるけど恥ずかしいっ。 それ以上に嬉しいんだけど。 「芽伊?」 「ふわっな、なに?」 「大丈夫か?顔赤いけど」 「だ、大丈夫、大丈夫!」 「つかてめぇらそろそろ帰れ」 雷斗が陸達に向かってシッシと手を払う。 それを見た二人はなんだが悔しそうにして部屋を出ていった。 「じゃーな、芽伊!」 「ら、雷斗!抜けがけすんじゃねぇぞ!」 そっか今日雷斗が部屋に泊まるんだっけ。 泊まるならみんなで泊まればよかったのに。 と言おうとしたらきゅっと手を捕まれた。 「雷斗?」 雷斗の可愛い系の顔がどこか男らしく見えて少しドキッとした。 雷斗が妖艶に微笑む。 「やっと二人きりだな」
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