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そうこうしているうちに時間になったので朝食をとってから、真新しい制服に身を包んだ。
母親も時間には起きていて入学式のために淡いピンクの服を着ていた。
「おはよう、梨香。これ、入学祝いよ。花言葉は…幸福の飛来」
母親の手元にはラッピングされた鉢があった。咲いている花は『胡蝶蘭(コチョウラン)』だ。
「ありがとうっ…!!大事にするね」
急いで胡蝶蘭を玄関に飾り、家を出た。
駅に着いてから、待ち合わせしていた友達の実夏(ミナツ)と合流した。
「おっはよう、実夏!」
「お゙はよ゙ぉ゙…」
「ね、眠そうだね。どうしたの?」
「昨日、彼氏とケンカしたのよ。夜遅くまでね」
「そ、そうなんだ…あたしは彼氏とか居ないからわかんないや」
苦笑しながら梨香は答えた。実際、彼氏居ない歴=年齢であるのだ。決してモテないわけではない。男が嫌いなので梨香が好きにもならず告白も断るからである。
「あんた…小さくて可愛いんだから彼氏作りなさい!胸もあるんだから☆」
実夏は梨香の胸を触ってきた。
「や、やめてよっ。普通ならセクハラだぁっ。てか、小さい言うな」
毎回のように揉んでくる実夏はどうかしてる、なんて思いながら身長の低さを否定した。
「ごめんごめん☆
じゃあ、電車乗ろっか」
実夏に文句を強制終了させられ、電車に乗り、無事高校に着いた。
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