一日月

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「随分と 奥まで来ていてしまったのね…。早く 帰らないと…」 ソンミンとリョウクの手を引っ張って ヒチョルは 少し足を早めて歩いた。 ガサッ 3人の後ろから 何かが近寄る音が聞こえた。 「ヒ、ヒチョル姉さん、後ろに…何か‥いる‥」 ソンミンが 怖がりながら ヒチョルに伝える。 「駄目!! 止まらないで 歩いて!!」 怖がる2人の手を 力一杯引いて ヒチョルは 懸命に歩いた。 ガサガサ‥ 段々と近づく音。 その数が 増えて行くのが 3人には わかっていた。 「はぁはぁ‥ヒチョル‥姉さん…きゃっ…!!」 あまりの怖さと 疲れから リョウクの足が もつれて 倒れてしまう。 「リョウク!!」 手を離してしまった リョウクに ヒチョルが駆け寄る。 「姉さん 危ないっ!!」 ソンミンが ヒチョルに迫る影に気づいて 大声を上げた。 .
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