満月

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屋敷のベランダに着いたカンイン。 抱きかかえた少女を ベッドに寝かせると 羽織っていたマントを脱いだ。 「お帰り。 今日も 可愛い子を連れて来たんだね。」 物音も させずに 部屋に入って来たのは ハンギョン。 「ハンギョン兄さん。…どうぞ、俺は先に 頂いたけどね」 カンインは そう言うと 部屋を出た。 「相変わらず 意地悪だね? カンイン兄さんは。」 廊下で 腕組みをして言うのは シウォン。 「別に 意地悪 言ってるつもりは無いよ。ハンギョン兄さんが なかなか 捕りに行かないから 分けてやろうと思っただけだ…」 カンインは無表情で そう言うと 階段を降りて リビングのドアを開けた。 .
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