満月

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ふーっと 溜め息をついて イトゥクは 自分の部屋に戻った。 「また カンイン兄さんに 叱られたの?」 大きな椅子に 腰掛けて くすり と笑う 「ドンヘ。」 「イトゥク兄さんは 優しすぎるから 乙女の血が飲めないんだよ…」 ドンヘは そう言って 呆れた顔を イトゥクに向けた。 「ふふっ… そうなのかなぁ…」 イトゥクは そう言って 外に目を向ける。 「綺麗な満月だね…」 それだけ言って イトゥクは マントを羽織ると ベランダから ヒラリと 飛び立った。 .
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