9人が本棚に入れています
本棚に追加
地面がどんどんと迫ってくる。
僕に気付いたのか、電車が警笛を鳴らしながらブレーキをかけている。
でも、もう遅い。
僕はもう死ぬのだ。
毎日のように全てに絶望し、未来への希望を奪うこんな世界から解き放たれるんだ。
美希、4年も一人ぼっちにさせてごめんね。
今、そっちへ行くよ。
僕はそう思いながら目を瞑った。
ドン!!!
一瞬聞いたことのないような大きな音が聞こえた。
思っていたより、というかまったく痛みを感じない。
たぶん、痛みを感じる前に僕は死んでしまったんだろう。
体は動かせるんだろうか。
そう思い、僕は目を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!