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「死ねよ」
殴りながら、蹴りながら、何度も何度も囁いた。女は抵抗もできず、ただ泣きながら心通わぬその台詞を受け止めていた。
だが、怒り狂う私にはその態度でも許そうなんて思いは浮かばなかった。
惨事は毎日続く。
私の気がすむまで。
心の傷が癒えるまで、永遠にだって続けるつもりだった。
「痛い、痛いよ」
泣く女の顔は見飽きた。
放課後の屋上でのこの行為は、もう今では日課。女への憎しみは段々と薄らいではいったものの、止める気にはならない。
なにより、気持ちが良いのだ。
一日の鬱憤は、これで全て晴らすことができる。
いつものように、衰弱し逆らうことのできない女を力でねじ伏ていた時だった。
女は今まで見せたことのないような強い、というより鋭い瞳で私を睨んだ。
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