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「何なの……」
もうあれから一年は経ったというのに、まだあの事件からは逃れることができないのか。
いじめの事実がばれることを恐れ、親友と中学の友達がいない遠い高校にまで入学し、平穏に暮らす中で段々と薄れていったはずなのに、今更夢なんかで思いだしてしまった。
私は悪くない。何もしていないというのに、こうしてまだ終わっていないと思い知らされ、罪悪感を背負わなくてはならないことに苛立ちを感じる。
私は何もしていない。
そう強く考え、沸々と沸いてくる怒りを鎮めて、学校へ行く支度を始めた。
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