悪魔上等

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《Side晃》 *** あのあと少し酒をのんだだけで、誠は帰ってしまった。客も次々に帰っていき、今は自分を含めてたったの二、三人くらいになった。 「誠…」 口の中で名前を呼んでみても、やはりこの気持ちは満たされない。 今までに何度も誠へ自分の気持ちを吐露しようとした。だがいつも、告白は失敗に終わってしまう。 誠は、多分俺の気持ちを知っている。知っていて、いつも話をそらすんだ。 誠に話をそらされるたびに、自分の不甲斐無さを実感していた。 「……誠、俺はお前が好きなんだよ…」 いい加減、諦められたらいいのに。叶うことのない願いを心に潜め、それでも諦められない自分は、やはり愚かなのだろうか。 (分かってるよ。この思いが、お前に届くことは無いってこと。知ってるから…。) だけどせめて、想うだけなら……。 《Side晃》end .
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