偶然と必然

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息を詰めて必死に呼吸を整えようとするも、快楽の余韻が未だに誠を肉体的にも精神的にも苦しめる。 「続き、しよう」 静かな息継ぎとともにそっと囁かれた台詞は甘美なる響き。 誠の脳を狂わせるような爛れた痺れをもたらす。 「…もう十分。さっさと離せよクズ」 「………同意を得るつもりはもとから無いよ。…俺が、佐藤と繋がりたいだけ。だから、…一方的でも構わない」 落ち着いた様子で坦々と話す慎也の異様さにぞっとするも、時既に遅し。 掴まれた腕を強く押され、再び俯せにされてしまう。 「ぅ、…ッ」 「最初は少し、痛いかもしれないけど………堪えて」 慎也の繊細な指が、誠の下半身を弄るように撫で下ろす。 そして慎也はその先にある目的の場所を見つけると、誠の下着の上から窪んだ秘部を優しくなぞる。 「な、なに、して……」 そこになにか触れたのが分かった途端、なんとも言えぬ嫌な予感に頬が引き攣り、つぅ、と首筋に冷や汗が流れ落ちる。 「ん、佐藤が痛くないように、ここを解してあげないと」 そう言うと慎也は、ブレザーの内ポケットから徐にハンドクリームを取り出した。 「気持ちよくなるためだよ、佐藤」 .
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