Ⅰ 出会い

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「やっぱり。説明しなきゃいけませんか…………詩津さん。座ってください」 「え、あ。はい」 ん?此処って自分の家だよな? 立場が逆な気がする……… 彼女は、はあ、と溜め息をつくと側の小さな鞄から何かを取り出した。 すっ それを、詩津の目の前に行くように、机の上で滑らせる。 「なんですか、これ?」 目の前の黄色い紙には上に、黒い字で 『――たまご。守りたい局――』 と、書かれていた。 たまご?守りたい? たまごって、ニワトリとかのか? あれを守るのか? いや、温める? 悶々と詩津は悩む。 「残念ながら――――」 顔をあげると、ニコニコの彼女。 「ちがう[たまご]です。ニワトリさんはニワトリさんが温めますから」 確かに、そうだけども。 「たまご。守りたい局て、聞いたこと有りませんけど?市役所にでも有るんですか?」 「ありませんよ。 たまご。守りたい局は 天界にありますから」 天界…………… て ん か い…………? 頭がうまく機能しない。 「ええー」 「信用してくれますか?」 .
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