毒舌vs天然

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甘いもん食ったしぃ。 満足したしぃ。 隼人優しいしぃ。 つか、もっと学食のメニューのデザート増やして欲しいぜ。 学校の屋上でのんびり昼寝している世繋の頬に心地よい風が当たる。 大あくびをしてとろんとしている腑抜けた顔に鈍い何かが当たった。 「あぶっ!!!」 声を上げて痛がると聞いたことのある声が上から聞こえた。 おでこを押さえて上を見上げるとそこには食堂であった黒髪が立っていた。 「うぁあ、先輩に暴力ですか。許されませんよ~」 ちょっとキツく睨むと黒髪は起き上がった世繋の目の前にシュークリームの入った袋を差し出した。 「何?」 「・・・チッ」 舌打ちしたぞ!? なんだこのガキ・・・。 つくづく腹立つな。 「前ケーキどうこう騒いでたろぅが」 ん。と差し出されたシュークリームをじっと見つめ、そして黒髪をじっと見つめた。 「ンだよ。気色わりぃ」 怪訝そうな顔を見せた黒髪に世繋はにんまり笑って見せた。
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