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「ひめ?なんで姫なん?この悪魔のどこをどうやっても姫には行き着かんわ」 ‐―ドンッ!! 「ほっとけボケっ!」 せっかく痛みが引いてきた太ももの同じ所をまた蹴られた 「姫はヤンチャやねんから言葉には気ぃつけなあかんでカズマ。 こいつフルネームがキモトタカヒロやん?漢字で姫の本って書いてキモトやから姫って呼ばれてんねん」 「いっちゃん最初に呼んだんお前やろ大成!お前のせいでこのあだ名広まってんぞ!」 タカヒロがそう言って大成を蹴ろうとするが大成はそれを簡単に避けると楽しそうに笑った 「似合ってるからええやん~恐い姫様やな?殺される前に逃げさせてもらいますわ」 大成はそう言うとひとりで走って校舎の中に消えていってしまった 「あのボケっ! …おいカズマ。俺らもさっさと教室行くぞ。眠いから早う教室で寝たいねん」 姫…いや、タカヒロは自分のカバンをカズマに投げて歩き出した 「カバン重いから持ってきてくれ」 「なんでやねん!だいたい俺お前のクラスしらんわ!」 カズマがそう言うとタカヒロは振り返ってニヤリと笑った 「お前俺らおんなじクラスやぞ?しかも俺の席お前の後ろやし」 「は?いや、やって昨日ホームルームで自己紹介したとき俺の後ろの席お前ちゃうかったで?てかお前おらんかったし」 「あー…ホームルームはダルいから部室で寝てた。席は変わってもらった。俺前嫌やし後ろの方の席がええねん」 カズマは信じられないという顔でポカンと口をあけた 「…」 「そういうわけやからこれから一年間はクラスメイトっちゅう事や。よろしくたのむで」 「………」 「あ、それからさっき大成と話しとった放課後メシ食いに行く話しな、あれ俺も行くわ」 タカヒロはまだ立ち尽くすカズマを置いてスタスタと歩きだす カズマはそんなタカヒロの背中を見ながら大きなため息をついた 「あかん……今年は地獄や……」 .
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