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「カズマ~昨日は悪かったな。今日は放課後予定無いから帰りにお好み焼き食いに………ん?」
次の日の朝、珍しく電車で通学してきた大成が前をフラフラ歩くカズマを見つけるといつもの飄々とした調子で話しかけてきた
が、
「………おぅ」
「なんやカズマ。今日はいつもに増して暗いやんけ」
爽やかな朝だと言うのにカズマの顔色は冴えず辺りにはどんよりとしたオーラが漂っていた
「昨日……最悪やったわ……」
「なんや?なんかあったん?お前ひとりでいつものお好み焼き食いに行く言うてたやん」
「それや……」
カズマは重いあしどりで歩きながら昨日の事をボソボソと大成に話した
「なんやそれ!お前昨日そんなおもろいコトになってたんかっ!」
カズマの話しを聞き終わった大成はお腹を抱えてゲラゲラと笑った
「お前人ごとやと思って…おかげで今日からバイトの給料日まで節約生活や…」
それを聞いた大成はさらに楽しそうに笑う
「難儀やなぁ!まぁまぁ今日は俺がラーメンでもお好み焼きでもなんでも奢ったるから元気出しぃや」
大成はカズマの肩に腕をまわし、大きな声で笑いながら学校の校門をくぐった
「で、なんやったっけ?そのメチャクチャしよる小動物みたいな奴の名前」
「あー…たしか」
‐――ドンッ!!!!!!
「ぅおっ!?」
カズマが大成の質問に答えようとしたその時、太ももに痛みと衝撃がはしった
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