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「今日という日、我々の革命はなった!!
ウォルト・ローエンガードの処刑を始める!」
処刑台にたつ革命軍のリーダーのような女は、自らの着る甲冑をガチャガチャと揺らしながら大声で叫ぶ。
「慈悲深い我々は、この愚王ローエンガードの死ぬ前に手向けとしてひと「御託はいい、さっさと殺せ」なっ!?」
ローエンガードは女の声を征するように短く言い放った。
「この、人手なし!」
「姫様になんてことを!」
「ジャンヌ様!そんな奴早く殺して下さい!」
口々にローエンガードに対する不満の声が上がる。
「・・・・・・」
「・・・わかった。
何も言うことが無いのであればそれで良い。
貴様の生き様なぞその程度のものだったのだろう。
ならば愚王ローエンガード、
貴様は私が自ら地獄に送ってやる。」
静かに言うジャンヌ
自分の腰にある剣を抜き振りかぶる。
「・・・もし・・・。」
「?」
「もし、少しでも慈悲があるなら聞いていいか・・・。」
今更怖じ気づいたかなどと飛語を投げつける民達。
それをジャンヌは手で征した。
「・・・聞こう。」
「そうか・・・・じゃあ聞く
・・・・・・この世界は平和になるか? 」
「・・・・・・ああ、するさ。してみせる。」
「そうか・・・・」
振り下ろされる剣
それを前にして
「・・・・ああ良かった。ありがとう。」
愚かな王は、微笑みと共にこの世を去った。
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