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「何はともあれ、無事で何よりです。
最近はあいつ等のような黄巾党の活動も活発になってきましたし、
悪くすればお互いに死んでいたかもしれません」
「黄巾党?」
聞き慣れない名に首を傾げる
「ご存じないのですか?」
「いや、聞いたことがないな
そもそもここは何処なんだ?」
「え?」
「俺はさっきまで首都のアルガンスにいたはずなんだが・・・・」
もっとも、首と胴は離れてる状態でだが
「アルガンス・・・・と言う場所は聞いたことがありませんが、
ここは陳留の南西です」
「・・・・陳留?」
聞いたことない地名だ
「はい・・・・
あ、先ほどの賊がいつ戻ってくるか分かりません
ひとまず私たちの村へ行きませんか?」
「・・・・ふむ」
確かにここに居ても仕方ない
しかしこの少女を信じていいものか・・・・
「・・・・・・」
「あの・・・・お嫌ですか?」
「・・・・いや、
かわいい女の子のせっかくの提案を断るのも忍びない
お言葉に甘えさせてもらうよ」
茶化すつもりでそんな事を言ってみたのだが
少女は顔を真っ赤にしてそれを隠すように頷いた
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