序章

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家から徒歩30分ほど場所に俺の通う高校がある。 2年C組、それが俺のクラス。 なんの変哲もない普通のクラス。 俺が教室に入るとそれぞれのグループが昨日のテレビはどうだ、ゲームがどうだ、アイドルがどうだと話している。 窓際の自分の席に座るとぼ~っと外を眺める。 朝のホウムルームまでまだ時間があるためちらほらと登校する生徒が見える。 ぼ~っと外を眺めていると1人の少女が話しかけてきた。 「零(れい)くんお願い、数学の宿題見せてくれないかな?」 彼女は森 香奈子(もり かなこ)、幼稚園からの付き合いでぞくに言う幼なじみだ。 彼女は活発でバスケ部に所属している。 香奈子はよく俺に宿題を見せてもらいにくる。 部活の疲れから宿題まで手が回らそうだ。 俺は机から数学のノートを取り出し、香奈子に渡す。 「はい、ノート」 ニコリと笑い、ノートを渡すと香奈子は嬉しそうなに笑う。 「何時も恩にきるよ、零くん」 彼女は自分の席に戻ると俺のノートを写し始めた。
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