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「よう、お前人間か?」
汗臭いおっさんがニヤリとしながら話かけて来た。
「ああ」
人は、怒りをこらえながら低く、誰かに呟いた。
「おい!こいつ人間だってよ!!」
騒いでいた人らしきものが男の声に気付き振り向いた。
「本当か?」
近くにいた、人らしきものが人に問いかけてきた。
「ああ」
まだ収まらない怒りを堪え、深く呟いた。
「ヤッホー!」「新しいオモチャだ!!」「何か弱そうだな、でもまぁいいや!」
人に似た何かは、様々な声をあらげ、会場全体が実に嬉しそうに、楽しそうに玩具をみつけた様子だった。
次第に人を周りが取り囲む。
「あ?何言ってんだよ?」
グリーンの瞳が人らしきものを睨む。
「お前が何言ってんだよ?人間は俺達の玩具なんだ、だから闘うんだよ」
睨まれた人らしきものは、さも当たり前のようにそう答えた。
「じゃ頑張ってね」
ビッ!
「な、何…が……」
「玩具はこれから怪獣と戦争ごっこだ」
スタンガンのような物を持った人らしきものは…
嬉しそうに赤い瞳を輝かせながらそう呟いた。
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