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「好きだったんです。」
ゲイであることを重々自覚している俺は卒業記念で、同じクラスの春宮崇に告白した。
俺の高校はクラス替えというものがないから、三年間一緒の教室で過ごしたクラスメートだ。
春宮はタラシというわけでもないけれど、それなりに付き合っていた女の子も多かったから、玉砕覚悟のカミングアウトだった。
俺は春宮と違って、頭も良くないし、高校卒業したら、地元の美容学校に通い、親の美容院を継ぐことになっている。
東京へ進学が決まっている春宮とはもう会うことはない。
春宮が明日には引っ越し準備で上京することはリサーチ済みだった。
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