欲望

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手際よく、シャツのボタンを外し、近くにあったガムテープで、両手をグルグル巻きにした。 もちろん、ガムテープを巻く前にタオルを巻くのは忘れなかった。 ベルトを引き抜いて、ジーンズのファスナーを開けた。 僕もシャツのボタンを開け、ベルトを引き抜いた。 モデルと言っても通用するような、端正な顔に見惚れた。 ―今なら、止められる。 このまま、止めれば、笑い話で済ませられる。 でも止められなかった。 僕は、圭治の唇に自分の唇を重ねていた。 ―もう止まらない。 溜め込んできた、想いが溢れ出した。
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