アリスと粘土細工の猫

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《2》 そんなある日。粘土細工を作り疲れ、机に突っ伏していたアリスの前に、雑種の猫が現れました。 足音に反応して顔を上げると、机の上を歩く猫は、アリスの前で器用に立ち上がりました。 「君」 「君の世界は猫が喋る世界」 猫は前足を出して「行こう」と言いました。それは明らかに握ることを促される仕草でしたが、自分が“お手”をさせられているようだったので、アリスは「いやよ」と言いました。
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