南アまでの遠すぎる道のり

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南アまでの遠すぎる道のり

 成田を発ってから、すでに24時間以上が経過しているが、残念ながら、まだ南アフリカへ辿り着いていない。現在、この原稿はマレーシアのクアラルンプールにある、パンパシフィックホテルで書いている。  成田空港でトランジット(乗り継ぎ)先のクアラルンプール行きの飛行機に乗るまでは順調だった。成田空港内にある両替で、まとまったお金をランドに替え、現地でお世話になるホームステイ先の奥様に、大量に女性誌を買い込み(しかし、女性誌ってなんであんなに重いのか……)、離陸後は前日、完徹だったこともあり、食事の後、すぐに爆睡。途中、「お客様の中に、お医者様はいらっしゃいますか?」という機内アナウンス(具合が悪くなり、意識がなくなった人がいたため。ちなみに、この有名なアナウンス、実際に体験したのは初めてだった)があり、機内が騒然とした時以外は、飛行機が着陸するまでずっと寝ていた。  着陸し、大荷物を抱えながら次の南アフリカ行きの便に乗るため、指定のゲート(C4)を探すと、なぜかそのゲートがない。空港の隅から隅まで歩いたが、ゲート自体が存在しない。おかしいと思い、電光掲示板で便名を頼りに探しても見つからない。そこでふと気づいた。クアラルンプールにいるはずなのに、クアラルンプール行きの便が電光掲示板で案内されている! すぐに係員に聞くと、ここはコタキナバル空港だという。後からわかったことだが、今回のフライトは、成田を発った後、いったんコタキナバル空港に降り、その後クアラルンプールへ向かう便だったのだ。おそらく、機内でそれに関するアナウンスがあったはずなのだが、爆睡していたため、全く気づいていなかった。  話を元に戻すと、電光掲示板で自分のミスに気づいた直後、猛ダッシュで再び元のゲートに戻り、荷物チェックで並んでいる人を押しのけて、係員に説明すると、状況を理解してくれて、何とか離陸時間前に機内に戻ることができた。ちなみに、一度、機内へ戻った後、iPhoneを荷物チェックの際に忘れていたことに気づき、iPhoneを取り戻すため、さらにドタバタがあったのだが、あまりにも情けない話なので、そこは割愛させてもらう。
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