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「何すんだよユマ!!」
立ち上がった岩ちゃんがユマさんの腕を掴む。
彼女の右手には国語辞典が握られている。
岩ちゃん、国語辞典で殴られたのか。
それは痛い。
間違いなく痛い。
「強が弱いものイジメするような奴だなんて、思ってなかった」
「はぁ?イジメ?ちげーよ!!今、太郎のオッパイを揉ませてもらおうとしてたんだよ」
「オッパイ?」
ユマさんが怪訝そうな顔をした。
うん。
正しい反応だ。
あなたの彼氏は変態ですよ。
男のオッパイを揉みたいと言っているんだから。
何とか助かった。
ユマさんがきっと止めてくれる。
さすがにユマさんまでオッパイ揉みに加わることはないだろうし、
岩ちゃんはユマさんに弱いんだ。
僕はひとり安堵した。
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