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またひとつ真里ちゃんについて知ることができた。
飼っている犬の名前は太郎。老犬。
僕の脳内に保存している真里ちゃんノートに、このことを忘れずインプットした。
……て。
バッグを引ったくったこと、まだ謝っていないぞ。
僕のポカ!ポカポカ!
ポカホンタス!←映画。
引ったくりは真里ちゃんを置いて帰ったことよりも重罪だ。
「あの、真里ちゃん?」
「はい?」
こちらを向いた彼女の瞳は、白目がとても綺麗だった。
「昨日、バッグを引ったくって、本当にごめんなさい」
膝に手をついて頭を下げた。
あの時とっさにあんな行動をとってしまったけれど、絶対他に方法があったはずだ。
例えば真里ちゃんを気絶させるとか、
真里ちゃんを窓から投げ飛ばすとか。
うん。
どちらももっと最低だね。
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