ふたつめの飴

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真里ちゃんはどんな言葉を待っているんだろう。 女心がわかる男なら、ここで気の利いた台詞のひとつやふたつポンポン浮かんでくるのだろうけど、僕にそんな能力はない。 ただ、 これだけは言える。 「……田中くんに、真里ちゃんはもったいないです」 真里ちゃんは本当に優しくて可愛くてイイコだから、 田中くんみたいな浮気性の男なんかじゃない奴と幸せになって欲しい。 本音を言えば僕が真里ちゃんを幸せにしてあげたい。 でも、そんな図々しいことを言える立場じゃない。 それならばせめて、真里ちゃんが毎日楽しく笑っていられるようにしてあげたい。 僕なんかがそんなことを言うのは、おこがましいのだけど。 .
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